愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
「お義母様……お義母様ですって!? なんて素晴らしい響きなの!」
どうやらお義母様と呼ばれたことに感動していたらしい。
お母様とお義母様って紙に書くと違うけど、発音は一緒なのにな……。
怒られるよりは何倍もいいのだが、そんなに喜ばれると少し対応に困る。
こんな時、どうするのが正解なのだろう? というより他の二人だって大げさなお義母様の反応に困っているに違いない。
そう思って横目で二人を確認したのだが、二人は揃いも揃ってお義母様側の人間だった。
「義姉さん、俺のこともサキヌって呼んで?」
「私のことはアンジェリカと!」
この場で困っているのは私ただ一人だ。味方などいない。この状況をどうやって切り抜けるかは自身で方法を見つけるしかなさそうだ。
「ええっと、サキヌ様?」
「サキヌって呼び捨てでいいよ。俺は義弟なんだから」
「サキヌ?」
「なんだい、義姉さん」
「お義姉様、私は? 私は?」
「アンジェリカ?」
「はい、お義姉様!」
この後、庭に到着するまで、いや到着後もしばらくこの名前を呼び続けるという謎の行動が繰り返された。
どうやらお義母様と呼ばれたことに感動していたらしい。
お母様とお義母様って紙に書くと違うけど、発音は一緒なのにな……。
怒られるよりは何倍もいいのだが、そんなに喜ばれると少し対応に困る。
こんな時、どうするのが正解なのだろう? というより他の二人だって大げさなお義母様の反応に困っているに違いない。
そう思って横目で二人を確認したのだが、二人は揃いも揃ってお義母様側の人間だった。
「義姉さん、俺のこともサキヌって呼んで?」
「私のことはアンジェリカと!」
この場で困っているのは私ただ一人だ。味方などいない。この状況をどうやって切り抜けるかは自身で方法を見つけるしかなさそうだ。
「ええっと、サキヌ様?」
「サキヌって呼び捨てでいいよ。俺は義弟なんだから」
「サキヌ?」
「なんだい、義姉さん」
「お義姉様、私は? 私は?」
「アンジェリカ?」
「はい、お義姉様!」
この後、庭に到着するまで、いや到着後もしばらくこの名前を呼び続けるという謎の行動が繰り返された。