愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
「何もないところにああも正確に薔薇を映し出せるなんてさすがとしか言いようがなかったよ!」
初めは見ているだけだったサキヌまでもがいつの間にか加わってしまい、私の顔は庭のバラたちよりもきっと真紅に染まっていることだろう。
慌てて両手で顔を覆いはしたものの、全ては覆い切れずに熱を帯びた両耳は丸見えだ。
「モリア、そう恥ずかしがらないでくれ」
頭の上から声をかけられ、覆った手の指先だけ左右にずらして隙間を作ると目の前には優しく微笑むラウス様の姿があった。
「三人とも悪気はないんだ。ただモリアのことが好きで堪らないんだ。……もちろん俺も」
「ラウス。私を仲間外れにしないでくれないか?」
「すみません、お父様。とにかくみんなモリアが大好きなんだ」
大事にされているとは感じている。それはもう初めて会ったその日から。だがこう改めて日に何回も褒められるとやはり恥ずかしいのだ。赤くなった顔は中々冷めてはくれない。
「だってずっとずっと憧れていたお義姉様ですもの!」
「5年だもんな……」
「長かったわね……」
初めは見ているだけだったサキヌまでもがいつの間にか加わってしまい、私の顔は庭のバラたちよりもきっと真紅に染まっていることだろう。
慌てて両手で顔を覆いはしたものの、全ては覆い切れずに熱を帯びた両耳は丸見えだ。
「モリア、そう恥ずかしがらないでくれ」
頭の上から声をかけられ、覆った手の指先だけ左右にずらして隙間を作ると目の前には優しく微笑むラウス様の姿があった。
「三人とも悪気はないんだ。ただモリアのことが好きで堪らないんだ。……もちろん俺も」
「ラウス。私を仲間外れにしないでくれないか?」
「すみません、お父様。とにかくみんなモリアが大好きなんだ」
大事にされているとは感じている。それはもう初めて会ったその日から。だがこう改めて日に何回も褒められるとやはり恥ずかしいのだ。赤くなった顔は中々冷めてはくれない。
「だってずっとずっと憧れていたお義姉様ですもの!」
「5年だもんな……」
「長かったわね……」