愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
 サンドレア家の女性はパートナーと認めた相手の誘いにしか乗らないので、身持ちは堅く性病の心配もない。顔の地味さには目をつぶったのだろう。

 どうせライトを消してしまえばほとんど見えないだろうし、どうしても気になるようなら枕か何かで隠してしまえばいいだけのことだ。

 ラウス様を気持ち良くさせられる自信はないが、何事も経験と訓練が重要なのだ。

「我慢なんてしなくてもいいので、どうかラウス様のお好きなように……」
 恥ずかしさをこらえつつも、ドレスの裾をめくって肌をさらけ出す。

 あ、自分で脱いだ方がいいのかな?
 普段の服なら簡単に脱げるのだが、用意してもらった服はどうも着脱に不便な作りになっている。ガーターベルトだけでも外してしまおうかと手を伸ばすと、ラウス様の手が重なった。

「俺に、させてくれないか?」
「ラウス様……」

 顔を赤らめたラウス様がそれを望むのならばーー。

 私はベルトから手を引き、手を胸元で重ねる。まるで恥じらう生娘のようだ。

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