愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
 これはすごい偶然だと両手を合わせて喜んでいると、シャロン様から指摘が入る。

「偶然じゃないわよ。あの日、うちの使用人があなたの元へとエリザを連れて行ったんですもの」
「えっと……エリザはうちのグスタフと面識があったのですか?」
「いいえ。エリザがあなたの元へと向かったのはこの子にあなたを見極めてもらうためよ」
「へ?」
「モリアさん、愛猫が亡くなったからって私の招待断ったでしょう?」
「その節は大変申し訳なく……「そんなことはどうでもいいのよ。家族が亡くなったのに無理に来ることなんかないわ」

 私の謝罪を途中で遮ったシャロン様はグスタフを私の家族だと認めてくれた。彼女にとってここにいるネコ達みんな、家族なのだろう。

 だが『見極め』という言葉がひっかかる。

 しかもこの歓迎具合から察するに私は見事にそれに合格しているのだから余計に。

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