愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
色合いが派手なのはこの際抜きにして、技術はさすが専門家と言ったほどで細かいところの装飾も凝ったものが多い。
ついつい自分の服を眺めてしまう。
するとそれで何かを思い出したらしいお義母様は途端に申し訳なさそうに眉を寄せると、私の手を握りしめた。
「それでね、ウェディングドレスなんだけど……まだ出来ていないの。途中でラウスがどうしてもデザインを変えたいって言い出して」
「お兄様があれだけ早めに、って言ってた割には遅いなと思ったら……。お母様ならともかくとして、お兄様が途中変更なんて珍しいね」
「どうしても白薔薇のモチーフがいいんですって」
「お義姉様なら何を着ても似合いますよ?」
「アンジェリカ、わかってないわねぇ。ウェディングドレスといえば生涯一回しか着ないのよ。私もモーチェフ様との結婚式はどうしても選びきれなくて5着は用意したものよ……」
ウェディングドレスの話題をキッカケに始まったお義母様とお義父様の馴れ初めは、とてもロマンチックで、早速登場した、お互いに別にいた婚約者という障害を2人で乗り越えるところなんかは聞いているだけで胸が熱くなってくる。
ついつい自分の服を眺めてしまう。
するとそれで何かを思い出したらしいお義母様は途端に申し訳なさそうに眉を寄せると、私の手を握りしめた。
「それでね、ウェディングドレスなんだけど……まだ出来ていないの。途中でラウスがどうしてもデザインを変えたいって言い出して」
「お兄様があれだけ早めに、って言ってた割には遅いなと思ったら……。お母様ならともかくとして、お兄様が途中変更なんて珍しいね」
「どうしても白薔薇のモチーフがいいんですって」
「お義姉様なら何を着ても似合いますよ?」
「アンジェリカ、わかってないわねぇ。ウェディングドレスといえば生涯一回しか着ないのよ。私もモーチェフ様との結婚式はどうしても選びきれなくて5着は用意したものよ……」
ウェディングドレスの話題をキッカケに始まったお義母様とお義父様の馴れ初めは、とてもロマンチックで、早速登場した、お互いに別にいた婚約者という障害を2人で乗り越えるところなんかは聞いているだけで胸が熱くなってくる。