愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
 私はこれからもラウス様の隣に居られることになったのだから。

「本当ですか?」
「そうだぞ、アンジェリカ。お兄様はちゃんとモリアのご家族と式場の話し合いをして来た」

 頬を赤らめながらアンジェリカは遅れてやって来たお義母様に駆け寄った。

「お母様、お姉様のウェディングドレスは確か一週間後には完成するんですよね!」
「そうよ、先週頼みに行って完成を早めてもらったんだから!」
「お義母様……」
「モリアちゃんはもうカリバーン家の立派なお嫁さんなの。勘違いなんてこの私が許しませんから!」

 お義母様はその功績をラウス様に自慢するとラウス様はクシャリと笑って「ありがとう」と呟いた。お義母様はラウス様に慈愛の笑みを浮かべると、すぐに私達の手元に視線を移した。

「ところでそのドレスはどうしたの?」
「これは5年前の夜会で着たもので」
「まぁまぁまぁまぁ!! モリアちゃん、早速着てみましょう?」
「え?」
「ラウスも久し振りにこのドレスを着たモリアちゃん、見たいわよね?」
「まぁ……はい」
「アンジェリカ、モーチェフ様とサキヌを先にリビングに連れて行っておいて」
「はい!」

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