愛より金を選んだ男爵令嬢は人違いで溺愛される
「おめでとう」と共に「良かったなぁ」と感慨深く声をかけて去っていくおじさん達も多く、私ってそんなに結婚できないと思われていたのかと少しだけ落ち込んだりもした。けれど、私にはラウス様がいるから。

「今日からモリア=サンドレアからモリア=カリバーンに変わるのか……」

 嬉しそうにそう漏らす彼に寄り添いながら、私は愛とは何物にも代え難いものであると実感した。

 そう感じるのはその身体にサンドレアの血が流れているからだろうか。
 私の隣には愛するラウス様が、そしてこの場には愛する家族達がいる。

 ああ、なんて幸せなことだろう。
 胸いっぱいに幸せを抱え、来てくれたみんなに私の自慢の旦那様と彼との思い出が詰まったブーケをお披露目したのだった。




 そしてそれは元気に産まれて来てくれた我が子達にも伝えて行く。

『愛とは他の何にも代え難いものである』――と私達の経験も踏まえて。

 盛大に行われた結婚式から時は過ぎ、私の相棒、グスタフはシャロン様のお屋敷の子と結ばれて、今では立派な5匹のネコ達のお父さんである。

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