敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
「でも、碧人さんは京極グループの御曹司で、アークラディアのCEOで……私とは住む世界が違うじゃないですか」
「違わないよ。俺たちは昔からゲームが好きで、趣味が合う。君はセブエリを最高におもしろいと言って、プレイした感想を楽しそうに伝えてくれた」

 碧人さんと書店で出会い、話していたことを思い出した。勤務中だから長話はしなかったけれど、レベルがどれくらい上がったかとか、どこのボスキャラが倒しにくいかとか、彼とはいつもそんな話で盛りあがっていた。

「ゲームの内容をウキウキと熱弁する等身大の君が本当にかわいくて、気がついたらどうしようもなく心を奪われていた。俺は〝ただひとりの男〟として、陽咲が好きだ」
「碧人さん……」
「ずっとそばにいてほしい。君は俺のすべてなんだ」

 碧人さんは切ない表情で私をそっと引き寄せて、その大きな胸の中へ閉じ込めた。 彼の腕からは、言葉以上の強い想いがひしひしと伝わってくる。
 目の前の広い胸にピタリと頬を寄せると、碧人さんの心臓の音も私と同じくらい激しく鼓動しているのがわかった。

「陽咲、君の正直な気持ちを聞かせてほしい」

 耳もとで優しく囁かれた声が、私の感情を解放へと導いた。
 自分は足枷だと思い込んで、胸の奥にずっと閉じ込めていた碧人さんへの恋心が、堰を切ったようにあふれ出してくる。
 もう自分の気持ちにウソをつかなくていいんだ。込み上げてくる幸福感と感動で、気がついたときには大粒の涙がポロポロと頬を伝っていた。
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