敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
 ぼんやりと目覚めると、カーテンの隙間からキラキラとした朝日が白いシーツに差し込んでいた。遠くのほうでチュンチュンと鳥のさえずりが聞こえてくる。
 しっかりと目を開けた途端、端正な横顔が目の前にあると気づき、一気に心臓が跳ね上がった。

(そっか。私、碧人さんと……夢じゃなかったんだ)

 昨夜の甘い記憶が鮮明によみがえり、頬がカッと熱くなる。
 碧人さんはまだ眠りの中にいて、規則正しい寝息を立てていた。穏やかな顔で眠っている姿を見ているだけで、なんだか心が安らいでくるから不思議だ。

 私は彼の広い胸の中にすっぽりと収まるように抱きすくめられていた。素肌に触れる彼の体温が気恥ずかしくて、そっと離れようと身をよじる。
 だけど、そのわずかな動きを察知した碧人さんの腕が、無意識のままギュッと私を抱き寄せた。

「……ん、どこ行くの」

 まだ眠気の残るかすれた声が、頭の上から降ってくる。

「お、おはようございます。起きてたんですか?」
「おはよう。今起きた」

 顔を上げると、薄目を開けた彼が私をじっと見ていた。気だるい雰囲気には色気が含まれていて、一瞬で身も心も溶かされてしまう。

「どこにも行かないですよ。ちょっと恥ずかしくて……」

 彼がフッと笑みを浮かべ、私の額にキスを落とした。そしてそのまま、今度は優しく唇を奪う。
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