敏腕CEOと契約結婚したら、攻略不能なほど溺愛されています
優しい眼差しを向ける碧人さんを見て、宝田さんが幸せそうだと言わんばかりに笑いかけている。そんなふたりの和やかなやり取りを目にし、私の心中は複雑だった。
(結婚式……本当にやるのかな? 期間限定なのに)
この幸せなウソをいつまで続けなければならないのだろう。ふたりの笑顔がまぶしければまぶしいほど、私の心には切なさが募る。
「シャトンの篠部社長が来られたみたいです」
宝田さんの視線の先を追うと、五十代くらいのスーツ姿の男性が方々から声をかけられていた。
その隣には、寄り添うように若い女性が立っているのだけれど……見覚えのあるその容姿にハッと息をのんだ。
「お世話になってる声優プロダクションの社長なんだ。陽咲、紹介するから挨拶を頼むよ」
「わかりました」
平静を装って返事をしたものの、一気に緊張が押し寄せて自然と背筋が伸びた。
ドクドクと急に速くなる鼓動をなだめるように、そっと胸もとに手をあてる。これから挨拶を交わさなければならないというプレッシャーもあるけれど、隣に立つ女性の存在が心をざわつかせた。
(結婚式……本当にやるのかな? 期間限定なのに)
この幸せなウソをいつまで続けなければならないのだろう。ふたりの笑顔がまぶしければまぶしいほど、私の心には切なさが募る。
「シャトンの篠部社長が来られたみたいです」
宝田さんの視線の先を追うと、五十代くらいのスーツ姿の男性が方々から声をかけられていた。
その隣には、寄り添うように若い女性が立っているのだけれど……見覚えのあるその容姿にハッと息をのんだ。
「お世話になってる声優プロダクションの社長なんだ。陽咲、紹介するから挨拶を頼むよ」
「わかりました」
平静を装って返事をしたものの、一気に緊張が押し寄せて自然と背筋が伸びた。
ドクドクと急に速くなる鼓動をなだめるように、そっと胸もとに手をあてる。これから挨拶を交わさなければならないというプレッシャーもあるけれど、隣に立つ女性の存在が心をざわつかせた。