そーちゃんの溺愛が止まらない⁉ ~結婚しても世界一可愛い君へ、今日のご褒美ハグは無制限。~

続・第21章:中学生のライバルと、父親の変わらないマウント

「──ただいま」
蓮くんが小学校を卒業し、中学校の制服に身を包んで帰ってくるようになってから、数ヶ月。
声変わりもして、身長も私を追い抜き、すっかり「小さなそーちゃん」のようになった蓮くん。
最近はちょっぴり反抗期……というか、思春期特有のぶっきらぼうさが出てきていた。
「おかえり、蓮くん! 今日もお疲れ様。部活、暑かったでしょ? すぐ麦茶淹れるね」
「あ……うん。ありがと、ママ」
少し照れくさそうに目を逸らす蓮くん。
高校生の時のそーちゃんにそっくりなその仕草に、私の心の中の限界オタクが「思春期の一ノ瀬蓮くん(13)、ツンデレの破壊力が世界遺産級なんですけどおおお!!!」と大号泣していると、背後からお馴染みの『巨大な気配』が忍び寄ってきた。
ガシッ!!!と、私の後ろから長い腕が回され、リビングの真ん中で特濃バックハグが炸裂する。
「ちょっと待ったぁぁぁーーー!!! 蓮、今ママに冷たくしなかった!? ママがせっかく可愛い笑顔でお出迎えしてくれたのに、その生返事はなんだ! 反抗期か!? パパが優愛にそんな態度取ったら、その瞬間に切腹ものだぞ!?」
エプロン姿のそーちゃんが、お玉を片手に本気で息子を説教し始めた。
「パパ、うるさい……。冷たくしてないし、ただ普通に返事しただけだし。っていうか、人の母親にベタベタすんなよ、いい歳して恥ずかしくないの?」
蓮くんがちょっと嫌そうな顔でため息をつく。
普通の父親なら「なんだその口の利き方は!」と怒るところだが、我が家の元・王子様は違った。
「恥ずかしくないね!! むしろ世界一誇らしい!! ほら見てみろ、結婚して十数年経っても結婚指輪をきらきらさせて、俺のTシャツの袖をぎゅって掴んでる優愛のこの可愛さを! 合法だから1ミリも問題ありません!」
「そーちゃん、近いってばぁ……っ(笑)」
真っ赤になってツッコミを入れると、そーちゃんは「っ〜〜〜〜!!」と私の首筋に顔をうずめてスーハースーハと深呼吸。
蓮くんは「はぁ……やってらんね」と呆れた顔で自分の部屋へ消えていったけれど、耳がちょっと赤くなっているのを私は見逃さなかった。
ふふ、蓮くんもそーちゃんも、どっちも愛おしすぎるよぉ……!
子供が中学生になっても、一ノ瀬家のマウントバトル(?)は相変わらず糖度1000%のままなのであった。
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