そーちゃんの溺愛が止まらない⁉ ~結婚しても世界一可愛い君へ、今日のご褒美ハグは無制限。~

続・第22章:妹の『パパ嫌い』予報とママへの緊急避難

一ノ瀬家の男たちが蓮くんの思春期でワチャワチャしている中、もう一人の天使・紬ちゃんは小学2年生になっていた。
最近の紬ちゃんは、お友達の影響か、ちょっぴりおませさんになってきていて……。
「パパ、もう子どもじゃないんだから、お風呂あがりにハグしてくるのやめて! 紬、パパの使った後のタオル使うのやだ!」
「……っっっ!!!!(世界崩壊の衝撃)」
リビングに、そーちゃんの絶望の絶叫(なき絶叫)が響き渡った。
世の父親が必ず通るという『娘のパパ嫌い期』の初期症状。
他のお父さんなら数日落ち込むレベルだが、我が家の重度こじらせ旦那様の場合、そのダメージはダイレクトに私の元へと跳ね返ってくる。
「う、うわあああああん!!! 優愛ァァァーーー!!! 紬にフラれた!!! 俺、もう生きていけない、今すぐ心臓止めて世界の終わりを見届けたい……っ!!」
ベッドになだれ込んできたそーちゃんは、私の膝の上に頭を乗せ、アラサーの超絶イケメンパパとは思えない姿で、わんわんと嘘泣きを始めた。いわゆる、特濃の膝枕おねだりだ。
「はいはい、そーちゃん。紬ちゃんもお姉さんになりたい時期なんだよ。そーちゃんが嫌いなわけじゃないって(笑)」
「無理、癒やしが足りない……。紬に拒絶された分のエネルギー、全部優愛から直接補給しないと、明日から会社行けないし、ご飯も作れない……っ」
そーちゃんは私の腰に腕を回し、きゅるんとしたワンコの瞳で私を見つめてきた。
高校生の時から、何かあるとすぐにこうやって私に全力で甘えてくる。
どれだけ歳を重ねても、この甘え方は反則だし、私の心臓をバックバクにさせる破壊力は衰えるどころか増している。
私は恥ずかしさを隠すように、そーちゃんの少し乱れた前髪を優しく撫でた。
「……じゃあ、今日はずっと、こうしてあげる。……そーちゃん、いつも家族のために頑張ってくれて、ありがとう。私は、ずーーーっとそーちゃんが1番大好きだよ?」
私の、妻でありお母さんになったからこその特大の包容力告白。
それを聞いた瞬間、世界が反転した。
「……っっ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっ!!!!(限界突破の悶絶)」
次の瞬間、そーちゃんはバッと起き上がると、私の体をベッドに押し込むようにギューーーーーーーッ!!!!と抱きしめてきた。
「優愛、愛してる!!! 紬に嫌われても俺には世界一可愛い優愛がいるから地球滅亡は回避された!!! あと10万秒このままホールドしていい!?」「だから10万秒は長いってばぁ……っ(笑)」
結局、娘にフラれたパパの心の傷は、ママの特大の愛によって一瞬で完治してしまったのだった。
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