そーちゃんの溺愛が止まらない⁉ ~結婚しても世界一可愛い君へ、今日のご褒美ハグは無制限。~

続・第4章:幼稚園の送り迎えと、一ノ瀬ママの小さな反撃

それから数年後。
蓮くんは4歳になり、幼稚園の年中さんになっていた。
今日はいつも送り迎えをしてくれているそーちゃんが仕事で遅くなるため、私が久しぶりに幼稚園へお迎えに行く日。
「蓮くん、もうすぐ帰る時間──あ」
幼稚園の校門に到着した瞬間、私はある異変に気づいた。
園庭の隅、ママ友さんたちが5、6人集まって、何やらキャーキャーと盛り上がっている中心に……なんと、スーツ姿のそーちゃんが立っていたのだ。
「あ、一ノ瀬さん、今日のネクタイもすっごく素敵ですね!」
「今度、旦那さんたちの飲み会あるんですけど、一ノ瀬さんも来られませんか?」
さすがは元・学校一のモテ男。
アラサーのスーツ姿になっても、その圧倒的な王子様オーラは隠しきれず、完全にママ友さんたちのアイドルのようになっていた。
当のそーちゃんは「あ、いえ、俺は妻の作った夜ご飯しか食べない主義なので……」と鉄壁の営業スマイルでバリアを張っているけれど。
……むぅ。やっぱり、ちょっとだけヤキモチ妬いちゃうなぁ。
高校の時の文化祭を思い出すような、胸の奥のチクッとした痛み。
私は少しだけツンとした顔で、そーちゃんの背後に近づいた。
「──そーちゃん。お仕事、早めに終わったの?」
「……ッッッ!!!!(大激醒)」
振り返って私を見た瞬間、そーちゃんの目がカッと見開かれた。
ママ友さんたちへの100点満点の営業スマイルは一瞬で消え去り、完全に脳内自動変換エンジンが『優愛モード』に切り替わった。
「ゆっちゃん!!! 会いたかった、お迎えに来てくれたの!? あぁ、夕日に照らされた優愛の私服姿、世界一の美魔女(※まだ若い)かと思った……!」
「もう、声が大きいってば。……それより、随分楽しそうにお話ししてたね?」
わざと少し意地悪にそっぽを向いてみせる。
私の小さなヤキモチに気づいた瞬間、そーちゃんは「っ〜〜〜〜!!」と胸を押さえてその場にしゃがみ込みそうになった。
「優愛、今ヤキモチ妬いてくれた!? やばい、嬉しすぎて心臓が宇宙まで飛んでいきそう! ほら、皆さん見てください、これが俺の世界一可愛い奥さんです! 俺、この人以外の女性は全員背景のジャガイモに見えてるので、連絡先とか本当に無理です、すみません!!」
「ちょっと、そーちゃん失礼すぎるよぉぉぉ!!(笑)」
周りのママ友さんたちは「あはは、相変わらず一ノ瀬さんところはアツアツねぇ」と苦笑いしながら解散していく。

帰り道、いつも以上に私の手をぎゅーーーっと握りしめて歩くそーちゃん。
「優愛。俺の王子様は、何歳になっても、パパになっても、世界中で優愛だけのものだからね」
「うん……知ってる。ありがと、そーちゃん」
繋いだ手から伝わる熱を感じながら、私の小さなヤキモチは、そーちゃんの特大の愛の言葉であっという間に溶かされてしまったのだった。
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