空に吹く、風の音を教えて。
「また会えるって…思ってなかった」
口から自然と溢れた。
浅羽くんがこっちに視線を向ける。
私はじっと前を見たまま言った。
「待ってたよ、私」
あの日もずっと、
ずっとずっと、
待ってた。
腕時計もスマホもなかったから、
空の色だけが時の流れを教えてくれていた。
頼りだった。
まだ青かった空がだんだんと薄いピンクとオレンジと混ざり合って、気づいたらネイビーになってて。
来ないなって悟って帰って時計を見たら19時過ぎてて。
お母さんにどこほっつき歩ってたのって叱られて。
謝っていつもの2倍お手伝いをして許してもらって。
疲れ果てて眠りについて。
朝が来て、
いつも通り身支度をして登校して、
教室のドアを開けたら、
おはようって声がして。
…じゃなかった、よ。
声なんてしなかったよ。
それから何度朝が来ても、
おはようはなくて、
茜空を見つめる私に、
また明日は無かった。
あ、本当に、
本当にいなくなっちゃったんだな。
そう、実感した。
「あのさ、ほずみん。俺…」
口から自然と溢れた。
浅羽くんがこっちに視線を向ける。
私はじっと前を見たまま言った。
「待ってたよ、私」
あの日もずっと、
ずっとずっと、
待ってた。
腕時計もスマホもなかったから、
空の色だけが時の流れを教えてくれていた。
頼りだった。
まだ青かった空がだんだんと薄いピンクとオレンジと混ざり合って、気づいたらネイビーになってて。
来ないなって悟って帰って時計を見たら19時過ぎてて。
お母さんにどこほっつき歩ってたのって叱られて。
謝っていつもの2倍お手伝いをして許してもらって。
疲れ果てて眠りについて。
朝が来て、
いつも通り身支度をして登校して、
教室のドアを開けたら、
おはようって声がして。
…じゃなかった、よ。
声なんてしなかったよ。
それから何度朝が来ても、
おはようはなくて、
茜空を見つめる私に、
また明日は無かった。
あ、本当に、
本当にいなくなっちゃったんだな。
そう、実感した。
「あのさ、ほずみん。俺…」