空に吹く、風の音を教えて。
1.捜し人
翌日。
夏休みまであと3日となり、浮かれ気分の生徒たちが教室中で大騒ぎをしている最中。
私は親友の倉石光莉ちゃんに昨日あったことを淡々と話していた。
「んで、結局そのあとは何もなかった、と」
「うん。じゃあって向こうから先に帰っちゃって。聞くに聞けなかったというか…」
「嬉しくなかったんかね?久しぶりにこっち戻ってきて小学校の同級生に会えたってのに。しかも風ちんの
口ぶり的にけっこー仲良しだったんじゃないの?
…え、もしかして両想いだったとか」
「いやいや、そんなんじゃないよ。ただのクラスメイト」
ちょっとだけ私に心残りがあるだけ。
きっと向こうは覚えてもいない。
そんなもんだよ、私なんて。
「風ちんはさ、また会いたくないん?」
ママに作ってもらった〜と嬉しそうに言いふらし、最後まで取っておいた卵焼きを頬張る。
「やっぱうま。ってか、それより風ちん!何フリーズしてんの」
「あ、ごめん」
食べようにもなんだか食欲ないし。
仕方なく食べていたカロリーメイトの最後の一口を食べてから呟いた。
「向こうが気まずそうだったから、これ以上詮索しない方が良いと思う」
「まぁ、風ちんがそう言うなら別にいいけど…。いや、やっぱ良くない!風ちんがウチに話してきたってことはそう言うこと!やっぱ気になるんしょ、そいつのこと!」
「いや、だから気になるといってももう終わったことで…」
「制服、どんな感じだった?」
「え?」
光莉ちゃんは聞く耳持たずで話を続ける。
「ネイビーだとかバーガンディだとか。ブレザーだったとか、学ランだったとか。あ、でも今夏だからみんなシャツか…」
「確かに半袖のシャツ着てた。青の。下はうちとは違ってオシャレなチェック柄の」
「ズボンの色は?」
「えっと、確か…青とか緑とか爽やかな色だったような…」
なんとか脳内の記憶を再生し直して呼び起こす。
「え?マジ?それでだいぶ特定出来そう。風ちん、ちょっち放課後残れる?」
「あ、うん」
「図書室にウチのだいっすきな高校制服大図鑑県内版と都内版あったはずだからそれ見て確認する。でもまあ、大方予想はついてるけどね」
まるで真実を突き止めた探偵のようにニヤリと微笑む光莉ちゃんを細目で見ながら、余計なことを話してしまったなぁと思い至った私なのでした。
夏休みまであと3日となり、浮かれ気分の生徒たちが教室中で大騒ぎをしている最中。
私は親友の倉石光莉ちゃんに昨日あったことを淡々と話していた。
「んで、結局そのあとは何もなかった、と」
「うん。じゃあって向こうから先に帰っちゃって。聞くに聞けなかったというか…」
「嬉しくなかったんかね?久しぶりにこっち戻ってきて小学校の同級生に会えたってのに。しかも風ちんの
口ぶり的にけっこー仲良しだったんじゃないの?
…え、もしかして両想いだったとか」
「いやいや、そんなんじゃないよ。ただのクラスメイト」
ちょっとだけ私に心残りがあるだけ。
きっと向こうは覚えてもいない。
そんなもんだよ、私なんて。
「風ちんはさ、また会いたくないん?」
ママに作ってもらった〜と嬉しそうに言いふらし、最後まで取っておいた卵焼きを頬張る。
「やっぱうま。ってか、それより風ちん!何フリーズしてんの」
「あ、ごめん」
食べようにもなんだか食欲ないし。
仕方なく食べていたカロリーメイトの最後の一口を食べてから呟いた。
「向こうが気まずそうだったから、これ以上詮索しない方が良いと思う」
「まぁ、風ちんがそう言うなら別にいいけど…。いや、やっぱ良くない!風ちんがウチに話してきたってことはそう言うこと!やっぱ気になるんしょ、そいつのこと!」
「いや、だから気になるといってももう終わったことで…」
「制服、どんな感じだった?」
「え?」
光莉ちゃんは聞く耳持たずで話を続ける。
「ネイビーだとかバーガンディだとか。ブレザーだったとか、学ランだったとか。あ、でも今夏だからみんなシャツか…」
「確かに半袖のシャツ着てた。青の。下はうちとは違ってオシャレなチェック柄の」
「ズボンの色は?」
「えっと、確か…青とか緑とか爽やかな色だったような…」
なんとか脳内の記憶を再生し直して呼び起こす。
「え?マジ?それでだいぶ特定出来そう。風ちん、ちょっち放課後残れる?」
「あ、うん」
「図書室にウチのだいっすきな高校制服大図鑑県内版と都内版あったはずだからそれ見て確認する。でもまあ、大方予想はついてるけどね」
まるで真実を突き止めた探偵のようにニヤリと微笑む光莉ちゃんを細目で見ながら、余計なことを話してしまったなぁと思い至った私なのでした。