うちら4人幼馴染、2人の両片思いたちが不器用すぎる!

夏祭り、すれ違う背中

8月の上旬。地元の神社で、今年も夏祭りが開催された。
去年は4人で来て、空くんに手を引かれてドキドキした、思い出の祭り。
今年は瑠香ちゃんに「気分転換に行こう!」と強引に誘われ、私と瑠香ちゃんの2人だけで行くことになった。
浴衣を着る気力なんてなくて、普通の私服だ。
「真奈、ほら! りんご飴買おうよ!」
瑠香ちゃんはいつも通り明るく振る舞ってくれる。
私のせいで4人組の雰囲気を壊してしまったのに、瑠香ちゃんは何も悪くないのに……。
申し訳なさで胸がいっぱいになる。
人混みの中を歩いていると、前方に背の高い男の子の後ろ姿が見えた。
黒いTシャツに、少し猫背気味の広い肩。
空くん……?
その隣には、やっぱり春馬くんがいた。
男子2人で祭りに来ていたみたいだ。
「あ……」
瑠香ちゃんも気づいて、声を上げようとした。
その時、向こうから歩いてきた他校の女子の集団が、空くんに「あの、西園寺先輩ですか? 一緒に写真撮ってください!」と声をかけた。
空くんは少し面倒くさそうにしながらも、断らずにスマホのカメラに収まっている。
あぁ、やっぱり空くんはモテるなぁ。私なんかじゃ、やっぱり釣り合わなかったんだ……。
「真奈、あっち行こ!」
瑠香ちゃんが私の手を引いて、わざと空くんたちとは逆の方向へ歩き出してくれた。
すれ違う瞬間、空くんがふとこちらを振り返った気がしたけれど、私はもう、その顔を見る勇気すらなかった。
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