【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
「声が出なくなったことであの子バイトもクビになってしまってね。
家賃も払えなくなってしまったみたいなの。
声が出ない姿を見た時すごく後悔したわ。
相当我慢してたのね…って。
こんなことになる前に私が気づいてあげれればよかったのに…あの子明るいから全然気づかなくて…私のせいだわ……。
私が、白波家のこの寮においでって実は何度も誘ったんだけど、あの子本当に優しくてお人好しだから。
これ以上迷惑をかけたくないって断るのよ。
どこか頼れる親戚でもいるのかと思っていたけれど……まさか、行き倒れて死にそうになるまでたった一人で踏ん張っていたなんて……
何回後悔すればいいのよ…私のせいだわ…。」
お袋はそこで悔しそうに苦しそうに顔を歪めた。
そして、俺たちの顔をまっすぐに見つめた。
その目には、じわりと涙が浮かんでいる。