【キミの声をきかせて】~声を失った少女は、四人の王子に溺愛される~
「私も…帰ろう」
カバンを手に持つと、私は一人静まり返った放課後の廊下を歩く。
階段を降りて図書館の前を通りかかった時、見覚えのある姿。
あれ…律くん…なにしてるんだろ?
開け放たれた図書館の扉の向こうで、机に一人突っ伏している癖のある黒髪と背中が見えた。
体調悪いのかな…?人酔いかな?
心配になり静かな図書館に私も足を踏み入れた。
誰もいなくてシーンとしていた。