WATCH.
好きだからだよ、あんたが。
可愛くそうやって言えたなら、佐野はわたしの隣で、ぐーすか眠るようにはならなかっただろうか。
「佐野の時計、良いなと思ってるから」
「これ?」
「文字盤が格好良い。あと高そう」
「後者が本音っぽいな。与会、腕時計付けないだろ」
「んー、たしかに。でも買ってみようかな。時間、佐野に聞かなくて良いように」
わたしの答えに佐野が目を二度瞬く。
そこで青椒肉絲定食と冷やし中華が届いた。
箸を渡しあって食べ始める。
「あ、そういえばさ」
佐野が口を開いて、どきりとする。