WATCH.
「あー、まあいっか、もう」
はー、と佐野が大きく息を吐いた。何が良いのか心配になってそちらを見る。
腕を掴んだまま天を仰いでいた。
「サトウコーポレーションとか、英和株式会社の営業に聞かれんだよ」
「……成績?」
「『与会サンって付き合ってる人いるんですか?』って。なんでそんなに顔広いんだ」
「なんで? 会社のエントランスとかで話したのかな」
「当人は自分のこと全然話さないし。彼氏は?」
「居ないですが……」
「が?」
これもまた、今更思い出した。
この男、営業部だった。しかもかなり成績の良い。