WATCH.
最初は酷く焦ったけれど、何も起こってなかった。
え? 何もないことある? 男女が同じベッドに寝て?
衝撃が大き過ぎて、色んな意味でふらふらになりながら佐野の家を出た覚えがある。
それも二回三回と続くと、衝撃というより諦めだ。そもそも女として認識されていないらしい、佐野の中では。
ただの飲みに付き合ってくれる同期以上でも以下でもない。
二度寝して帰ろう。
もう一度起きるとテレビの音が聞こえた。寝室の向こうから人の動く気配がする。
隣から佐野が居なくなっていた。
ベッドの近くに置かれていた鞄を拾い、リビングの方へ静かに顔を出した。