カフェオレでも飲みながら





「じゃあ朝田さんは、面倒になったり照れくさくなったりする度にそうやって逃げるんだ」



 伊織が言った。


 二人は帰り道を並んで歩いていた。


 すすきの生えている空き地の横を通り過ぎる。



「朝田さんのアホ。きりないじゃんか」



 伊織が言った。




「された方はびっくりするよ。何したんだろうって。意味わからないし、まさか朝田さんがそんな事を考えてるとは思わない」

「ごめん」




 私が言った。



「いいけど」



 伊織が言った。


 私が言った。




「恋愛関係の話って複雑。考えると頭痛くなるんだ。」

「普通そんな気を詰めて考えないよ」




 伊織が言った。




「恋愛って誰かを好きっていうだけでしょ?単純だと思うけど。単に、朝田さんが行きあたりばったりに物を考えてるのが分かっておかしい」

「だって」

「避け続けようなんて、ご近所なのにずぼら。家真ん前で、僕が来たとき朝田さんは逃げられないよ。それに、そんなよくわかんない理由で避けられるの僕は嫌。」




 伊織が言った。



「僕が悪い事なんかなかったじゃんな。約束すっぽかしたこと、言い続けてやろう」








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