春は眩しくて、届かない


昼休み。


パンを開く手が少し遅れる。



「……ひな」



小さく呟いて、もう一度スマホを見る。


まだ、返事はない。


そのとき、ふと気づく。


昨日、帰り道で別れたあと。


陽奈はどんな顔をしていた?


笑ってた。


ちゃんと笑ってた。



でも——



(ほんとに、あれで大丈夫だったのかな)



胸の奥に、説明のつかない違和感が落ちる。


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