春は眩しくて、届かない


陽奈はにやにやしながら、
りのんの肩を軽く押した。



「じゃあ応援団長から言わせてもらいます」



「なんですか?」



「手作りにしましょう」



「ハードル高い、、、」



「青春なので!」



「意味わかんない!」



ふたりで笑いながら歩き出す。
急に「はっ」としたみたいに声を上げた。



「……あ」



「なに」



「りのんさ」



陽奈はにやっと笑う。



「“好き”って言おうとするから難しいんじゃない?」



りのんが目を瞬く。



「え?」



陽奈はそのまま歩きながら、
空を見上げる。


冬の朝。
白い息がゆっくり溶けていく。



「だってりのん、柏木くんのことになるとさ」
「“ちゃんと伝えなきゃ”って考えすぎるじゃん」



「……う」



否定できない。


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