春は眩しくて、届かない


顔を真っ赤にして俯くりのんを見て、
湊くんは楽しそうに笑う。


湊くんとみる桜並木は、
春の光で白く霞んで見えた。


はらはら落ちる花びら。
少し冷たい風。
隣を歩く湊くんの体温。


全部が、
夢みたいだった。


わたしは桜を見上げながら、
小さく息を吐く。



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