財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて
王子様系イケメンアイドルはシスコン
【side 玲央】
六花からの電話を切ったのは、音楽番組の本番まであと三十分ほどというタイミングだった。
都内のテレビ局の控え室では、さっきまで俺が王子様スマイルを貼り付けてスタッフや共演者に愛想よく挨拶をしていたせいか、どこか和やかな空気が流れていたが、通話終了と同時にスマホをポケットへ突っ込みながら盛大に舌打ちしたことで、その空気は一瞬で吹き飛んだ。
「チッ」
近くで台本を読んでいた同じグループのメンバー、涼介が顔を上げる。
「うわ、出た」
「何が」
「妹ちゃん絡み限定の治安悪い玲央」
俺は鼻で笑った。
別に今更否定する気もない。
涼介は呆れたように肩を竦める。
「今の電話、妹ちゃんからだろ?」
「あ?」
「いつもと着信音違ったし」
俺はわずかに眉を上げた。
よく見ている。
六花専用の着信音だけは特別に設定しているが、そのことに気付いているメンバーはほとんどいない。
そもそも六花の方から俺へ電話をかけてくること自体が滅多にないのだから当然だ。

「そ」
「何の用だったんだよ」
六花への好奇心丸出しで聞いてくる金髪の涼介に、俺は不機嫌なまま答える。
「あのバカ、平民と下賤の巣窟行くとか言いやがって」
涼介は三秒ほど固まった。
六花からの電話を切ったのは、音楽番組の本番まであと三十分ほどというタイミングだった。
都内のテレビ局の控え室では、さっきまで俺が王子様スマイルを貼り付けてスタッフや共演者に愛想よく挨拶をしていたせいか、どこか和やかな空気が流れていたが、通話終了と同時にスマホをポケットへ突っ込みながら盛大に舌打ちしたことで、その空気は一瞬で吹き飛んだ。
「チッ」
近くで台本を読んでいた同じグループのメンバー、涼介が顔を上げる。
「うわ、出た」
「何が」
「妹ちゃん絡み限定の治安悪い玲央」
俺は鼻で笑った。
別に今更否定する気もない。
涼介は呆れたように肩を竦める。
「今の電話、妹ちゃんからだろ?」
「あ?」
「いつもと着信音違ったし」
俺はわずかに眉を上げた。
よく見ている。
六花専用の着信音だけは特別に設定しているが、そのことに気付いているメンバーはほとんどいない。
そもそも六花の方から俺へ電話をかけてくること自体が滅多にないのだから当然だ。

「そ」
「何の用だったんだよ」
六花への好奇心丸出しで聞いてくる金髪の涼介に、俺は不機嫌なまま答える。
「あのバカ、平民と下賤の巣窟行くとか言いやがって」
涼介は三秒ほど固まった。