【新作】財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて
結局あのあと、紫苑兄様からは2時間ほど拷問(?)を受けて、紫苑兄様から話を聞いた優斗にも、だから見つからないようにって言ったのに……なんて呆れられて、昨日は全然眠れなかった。


******


「お嬢様、朝ですよ。」

「お嬢様、学校に遅刻してしまいますよ。」

「お嬢様、朝食が冷めてしまいますよ?」

「お嬢──、六花、いい加減起きろ!」

「おーい、起きないんなら俺が襲うよ?」

(あー、六花にはこれ言っても無駄なんだった。『襲う』が夜の営みって知らないから)

「あと一回呼びかけても起きなかったらキスね」


私の意識を覚醒させたのは優斗の物騒な言葉。やっと起きた、なんて言ってニッコニコで私をみている。

うぅ。昨日の今日で朝からイケメン優斗のキラースマイルを見せつけられると逆に疲れちゃうよ……。

あの恋愛本は、下校の時に佐々木から陽菜に返してもらうことになった。お礼の玲央兄様のサイン入りのBLAZEのアルバムと共に。陽菜はBLAZEのファンだから。

返すくらいは自分でやらせて下さいって言ったのだけれど、紫苑兄様は私があの本に触れるだけでも許せないらしい。

これじゃあいつまで経っても私の恋愛的精神年齢は幼稚園生のままじゃないですか!!

あ、でも途中まででもあの本を読めたから、小学2年生程度にはレベルアップできたのかな。

< 110 / 113 >

この作品をシェア

pagetop