完璧イケメン御曹司に寵愛されています。
「っ、あのっ、」
落ちたメガネを拾おうとしたけど、それよりも先に彼の手が拾おうとした私の手を遮った。そして、顔をまじまじと見つめてくる。
「お前、」
「いや、私なんでもないんですっ!!」
顔を直接親以外に見られるなんて、居ても立っても居られず、ご飯を食べる以前の問題になってしまった。
ご飯をランチボックスに素早く戻すと、彼が起き上がっているのをいいことにそのまま足早に立ち去る。
そのままお昼ご飯を満足に食べられないまま、授業を受けることになってしまった。
「亜湖顔色悪いけど大丈夫?」
「あ、そう?大丈夫だよ!」
でも、一瞬見られただけだし、中学のときみたいにいじめられることなんてないはず、
————-生徒会室
生徒会室のムードメーカーである書記の安達海が部屋の空気の変化をいち早く感じ口を開いた。
「慧なんか、やけに機嫌いいけどどうしたの?」
「………亜湖か。」
彼の机には、嬉野亜湖と書かれた学生証が置かれていた。
