隣の席の太陽くん

第1話「学校のハンサムボーイズ」

「華子さん、この問題分かる?」
「どれ?あーこれね。この問題は、この公式を展開させると、ほら、簡単に解ける」
「ほんとだ!ありがとうございます!」
はぁ。
今日もたっくさんの人に質問されて、疲れた。私は先生じゃねぇっつうの。
華子さ~ん!華子さ~ん!って、私だって解きたい問題いっぱいあるの。
まぁ、別に嫌なわけじゃないけど。
自分も覚えるし。
「華子さん?」
「なに?」
「つぎ、移動教室ですよ」
「え!?ほんとだ。ありがと!」
私は急いで立ち上がり、廊下にあるロッカーに向かった。


ガチャン!


「えっと.....今日必要なものって、これと、これとっと」
次は、美術だ。スケッチ道具も持ってかないと。
「よしっ」
私は必要なものを持って美術室に向かった。
「お!華子だー!」
「みさと~!」
バッタリ、友達の小坂みさとと遭遇した。
私が唯一仲のいい友達。
「今から美術?」
「そう」
「華子、美術の才能ないよねぇ~」
「はぁ?私だってね、本気出せば世界的なアート作品描けるんだからね!?」
「はいはい頑張ってねー」
もうなんなのよ。あんなに言わなくても......
って!時間やばいじゃん!!
「あ~もうみさとのせいでー!」
私は階段を駆け降りた。あとは中庭を通って美術室に行くだけ。


「きゃぁ~!一成様が来たわよ!」
「やっだ!和仁様もいるわよ!」


うっわ......この時間帯の中庭は———地獄だ。
授業が始まる直前に、中庭にはたくさんの女子生徒が集まる。
なぜなら、学年1のイケメンと言われている、剣道部部長の、蛭賀一成と、同じく、剣道部副部長の国木田和仁が、必ず!中庭に現れる。
「一成く~ん!こっち向いて!」
「和仁さ~ん!私と付き合って~!」
蛭賀一成は、超絶ツンデレ男。
国木田和仁は、超絶あまあま男。
いっつもこの二択で、女子たちは騒いでる。
「みんな、ありがとう!」
「きやぁぁぁぁ!!!!!」
国木田和仁が一言話すだけで、みんな大騒ぎ。一方で、蛭賀一成は......
「俺は、誰にも興味ないから」
「一成様~!!」
こんな感じ。
って、こんな解説してる時間なんてない!!!早く美術室に行かないと遅れちゃう!
「あーすみません、通ります」 
私は人混みをねってなんとか中庭から離れられた。
「やばいやばいやばいよ!」
全速力で風を切った。
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop