金木犀の奏鳴曲(ソナタ)
詩月がそう思って依頼主の顔をチラと見た時、依頼主が「あっ!!」と声を上げた。
「詩月!! 周桜Jr. 」
依頼主はそれまで仏頂面だったのが嘘のように、穏やかな表情をした。
「何故、詩月が調律師などしている?」
「まあ、こいつは変わり者だからな」
先輩調律師が「なあ」と詩月の方を見てわらった。
詩月は「ROSE」を演奏し終えて、依頼主を振り返った。
「ピアニストがピアノの調律もできたら、一石二鳥でしょ」
詩月はアイドルスマイルさながら、微笑んで言った。
「君はまるで探偵のようだな。ヴァイオリニストだったり、ピアニストだったり、調律師だったり……いったいどれが本当の顔なんだ?」
「どれも詩月ですよ。手数が多い方が良いと思いませんか。僕にとっては全部、大事なんです」
詩月はフッと笑ってみせる。
「どれもどっち付かずにならないのか?」
「詩月!! 周桜Jr. 」
依頼主はそれまで仏頂面だったのが嘘のように、穏やかな表情をした。
「何故、詩月が調律師などしている?」
「まあ、こいつは変わり者だからな」
先輩調律師が「なあ」と詩月の方を見てわらった。
詩月は「ROSE」を演奏し終えて、依頼主を振り返った。
「ピアニストがピアノの調律もできたら、一石二鳥でしょ」
詩月はアイドルスマイルさながら、微笑んで言った。
「君はまるで探偵のようだな。ヴァイオリニストだったり、ピアニストだったり、調律師だったり……いったいどれが本当の顔なんだ?」
「どれも詩月ですよ。手数が多い方が良いと思いませんか。僕にとっては全部、大事なんです」
詩月はフッと笑ってみせる。
「どれもどっち付かずにならないのか?」