金木犀の奏鳴曲(ソナタ)
ーー詩月くんが気の毒……どう云う意味だろう

小百合は首を傾げた。

「こんな所で立ち話をする話ではないな。場所を変えるか」

安坂はヴァイオリンをケースにしまうと、ゆっくり歩き出した。

「モルダウによく似たカフェがある。そこで話そうか」

安坂は小百合を振り返って言った。
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