君の隣で、私になれた


ーー琉生。

「じゃあ琉生」

新が面接官役。

「学生時代に頑張ったことは?」

「居酒屋でのアルバイトです」


そこから空気が変わる。

自然。

笑顔。

話し方。

間。

全部が心地いい。


気付けば。

全員聞き入っていた。


「以上です」

「……」

静かになる。

「終わり?」

琉生が余裕そうに笑う。

紅羽が拍手する。

「すごっ!」

「さすが未来の敏腕営業マン!」

新も頷く。

「不思議と話に引き込まれる」

「まじ?」

「普通に客になりそう」

「珍しく新に褒められた」

「黙れ」




ーー莉桜。

「最後、莉桜」

琉生が面接官役。

私は立ち上がる。

少し深呼吸。

「よろしくお願いします」


敬語。

姿勢。

笑顔。

自然と口から英語も出る。


「ありがとうございました」

深くお辞儀をした。

「……」

静かになる。

「え、すご」

紅羽が呟く。

「もうCAじゃん!!」

「分かる」

新も頷く。


「受け答えは完璧」

「英語も問題ない」

「ほんと?」

私は嬉しくて笑みが溢れる。

琉生も笑う。

「絶対受かる」


「でも」

琉生が続けた。

「自己PRだけ惜しい」

「え?」

「最後だけ自信なくなる」

「……」

「もっと堂々としていい」

「ちゃんと出来てるから」


その言葉が。

少しだけ嬉しかった。


「ありがとう」

私は笑った。




その時。

スマホが震える。


湊からのLINE。

今日も私はすく画面を見る。



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