君の隣で、私になれた
ーー琉生side.
昼休み。
学食。
「今日も?」
紅羽がスマホを見る。
「莉桜また来れないって」
「最近予定多いね…どうしたんだろ…」
俺は返事をしない。
今日も。
昨日も。
先週も。
偶然じゃない。
バイトの時は普通に話す。
普通に笑う。
でも。
目だけはどこか疲れてる。
無理してる。
……やっぱり。
あの噂のせいか。
ーー数日後。
文学部前。
授業終わり。
莉桜が出てくる。
目が合う。
「あ。」
莉桜は少し止まる。
笑う。
「ごめん!ちょっと急いでて!」
小走りで去っていく。
俺はその背中を見送る。
そんな嘘。
莉桜らしくない。
ーー夜。
バイト帰り。
ロッカーを閉める。
静かな更衣室。
避けてる。
違う。
避けさせられてる。
息を吐く。
……もういい。
次はちゃんと話そう。