君の隣で、私になれた
「彼女いても他の女と遊ぶだろ」
「遊ぶ」
「合コンも行くだろ」
「行く」
「連絡先も交換するだろ」
「する」
「距離感も変わらないだろ」
「変わらない」
「彼女のこと特別扱いしないだろ」
「しない」
「だからフラれる」
沈黙。
「なるほど」
紅羽が頷く。
「なるほどじゃない」
「いや納得した」
「私も」
新の尋問がしっかり的を得てて。
完全に納得できた。
「それ彼女、怒るでしょ!?」
「怒る」
「じゃあやめればいいじゃん!」
「なんで?」
「なんで!?」
言い合いしている紅羽と琉生。
「はぁ。これは…」
紅羽が呆れたように笑う。
「付き合ってる意味ないね」
「それな」
珍しく。
新と紅羽の意見が一致した。
琉生はみんなに優しい。
みんなに距離近い。
誰か特定の子…
彼女に対してじゃなくてみんなに。
そして本人には悪気はない。
だから彼女になった女の子は。
何の特別感もなくて。
きっと虚しくなるんだと思う。