君の隣で、私になれた


「で、また彼女変わったの?」

「違う違う」

琉生が首を横に振る。


「あれは彼女じゃない」


「え!絶対嘘!あれは彼女との距離感!」

「いや普通だったろ」

「普通じゃない!」


琉生はスマホを取り出す。

そして私たちに女の子の写メを見せてくる。


「こっちが彼女」

「え…」

それを見て紅羽が固まる。

「??」

どうしたんだろう。


「待って」

「ん?」

「先週見せてもらった彼女と違う…」

「そうだっけ」

「そうだよ!!」

紅羽の大声が響く。


「また変わってるじゃん!!」

「別にいいだろ」

「軽すぎ!適当すぎ!」


私は思わず笑う。


前に清楚な子が好きって言ってた。

だから意外と恋愛は派手じゃないのかな?

そう思ってた。

でも全然そんなことなかった。


「すごい。モテモテだ…」

「まあな」

「腹立つ!」

「素直かよ」

笑いが絶えない。


「それにしても軽すぎる」

紅羽が大きなため息をつく。

「向こうから告白されたら付き合うじゃん?」

「え、それで付き合うの?」

「うん」

「好きじゃなくても?」

「…嫌いじゃなかったら?」



どうしよう。

私にはまったく理解できない。



「意味分かんない」

紅羽が言う。

「私も」

思わず大きくそれに頷く。


「でもなんで毎回続かないの?」

「わかんね、毎回フラれる側だし」

「それ!それが謎なの!」


すると、

「いや、謎でもない」

新が口を開いた。

全員が新の方を見て次の言葉を待つ。


「理由は単純」

「琉生が彼氏らしいことをしないから」


「は、してるだろ!」

「お前がしてるのは彼氏じゃなくてセフレ」

「おい、言い方」

「事実だろ」


…厳しい。

でも新が言ってることはおそらく正しい。



< 14 / 308 >

この作品をシェア

pagetop