君の隣で、私になれた


紅羽は笑う。

「大丈夫です!」

「私たちずっと会います!」

「旅行も行くし!」


新も頷く。

「月一くらいなら余裕だな」


私も笑う。

「絶対会います!」


店長は少しだけ笑った。

「なら安心だな」

4人で店長に手を振る。



ーー駅。


改札が近付く。


私はふと。

鞄の中のボールペンを握る。



今日で終わった。


大学生活じゃない。


私たち4人の“当たり前”が。



胸が少しだけ寂しかった。




ーー琉生side.


改札へ向かう。


ふと。

ポケットのボールペンに触れる。


Rui Kanzaki


刻まれた名前。



「……。」



その隣で。


莉桜が大事そうに。

ピンクのケースを鞄へしまっていた。


嬉しそうに笑う。



「社会人でも使お」

その一言に俺も笑った。

「だな。」



その時はまだ。

このボールペンを。


何年先まで。

使い続けることになるなんて。

誰も知らなかった。


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