君の隣で、私になれた


俺は明るくいつものテンションで返す。

「…もちろんです」

「莉桜は湊さんの彼女なんで!」


その一言に湊さんも笑う。

「ありがとう」


その笑顔の奥で。

まだ俺を警戒してる。

それが分かる。


「じゃあ帰ろっか。」

「うん!」

莉桜は何も知らず。

湊さんの隣へ並ぶ。


「琉生またねー!」

「またな」

莉桜が笑って手を振る。


隣で湊さんが少し手を上げる。

俺はそれに軽く会釈して返す。


二人で歩き出す。

「今日どうだった?」

「聞いて!友達がね──」

楽しそうに話す莉桜。


それを見つめる湊さんの目は。

どこまでも優しかった。

そして。

どこまでも独占欲が溢れていた。

俺はその背中を見送る。


あの人は変わろうとしてる。

それは本当だ。

でも、変わってないものもある。

それもまた本当だった。


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