君の隣で、私になれた
第40話「気付いたら莉桜に」
ーーー3月の後半。
ーー莉桜side.
卒業旅行。
京都。
「やばい!京都最高ー!!」
改札を出た瞬間。
紅羽が両手を広げる。
「まだ着いただけ。」
新が冷静に返す。
「うるさい!京都だよ!?」
「テンション上がるじゃん!」
「まだ駅。」
「細かい!」
「お前ら相変わらず仲良いなー」
琉生が笑う。
私も思わず笑ってしまう。
「仲良くない。」
新は即答。
「仲良い!!!」
紅羽も即答。
2人とも真逆なのに。
なんだかんだ息はぴったり。
何も変わらない。
いつもの4人。
それが少しだけ嬉しかった。
「よし!食べ歩き行こ!!」
「まずあれ!次あっち!」
「そのあと抹茶パフェも!」
「忙しいな」
呆れた表情の新。
「旅行なんだから!」
結局。
紅羽に連れ回される。
食べ歩き。
みたらし団子。
串を受け取る。
新が一口。
「うま。」
「マジ?」
琉生も食べる。
「え、うまっ!」
「えー!私もー!」
紅羽が身を乗り出す。
でも両手には既に別の食べ物。
「食べたーい!」
「琉生!食べさせて!」
「お前、食い意地張りすぎ!」
琉生が笑う。
「だって!食べたいの多すぎる!」
「早くちょーだい!」
口を開ける。
「あーーん!」
「はいはい。」
琉生は呆れながら団子を口元へ運ぶ。
ぱくっ。
「おいしー!!」
幸せそうな顔。
「満足ですか?」
「はいっ!」
その様子にみんな笑う。
すると。
琉生が私を見る。
「……」
ほんの一瞬だけ動きが止まる。
でもすぐに。
団子を持ったまま私へ向ける。