君の隣で、私になれた


ーー琉生side.


一緒にいて自然な人。

気を遣わない人。


……難しいな。


だったらイケメンの方が。

よっぽど簡単。


「考えとく」


その返事に。

少しだけ安心してる自分がいた。


我ながら単純。



紅羽がふと俺を見る。

「そういえば合コンといえば」

「琉生は最近も連日合コン?」

「あんた一時期すごかったもんねー」

「どうせ女と遊びまくってんでしょ」

そして容赦ない。


「今月は何人?」

「ゼロ。」

「……え?」

紅羽が止まる。

新と莉桜も顔を上げる。


「え、ほんとに?合コンは?」

「誘われたら行く」

「でも行くだけ」


「持ち帰りは?」

「しない」

「関係は?」

「持たない」

「女の子と2人の時あるでしょ?」

「しばらくないな」


「……え。琉生が琉生じゃない!」

「ほんとにどうしたの!?」

紅羽が目を見開いて凝視する。

「飽きた」

「へぇー……」

紅羽はそれ以上聞かなかった。

代わりに少しだけ笑った。


「…そういうお前こそ。」

俺は部屋を見回す。

「この家、何人の男連れ込んだ?」

「ねぇ、言い方!」

紅羽が笑う。

「何人……覚えてない…」

「最低だな」

新が即ツッコむ。


「付き合ってないからセーフ!」

「どこがだ」

「だって付き合う前に終わるもん!」

「それは自慢にならん」

「うるさーい!」

部屋中に笑い声が響く。




仕事の話。

大学の頃の話。

くだらない昔話。


気付けば。

もう三時だった。


「寝よ寝よ!」

「もう無理、眠い」

「布団ない」

「みんな床でいいじゃん!」

「修学旅行かよ」


電気を消す。

カーペットの上。

4人並んで転がる。


少しだけ笑って。


気付けば。


静かになっていた。



ーー朝。


目を開ける。

「……ん?」


夜は全員床だったはずなのに。

紅羽と莉桜がいない。


ベッドを見る。

「……。」

紅羽と莉桜が二人並んで。

毛布にくるまって寝ている。


「いつ移動したんだよ……」

思わず笑う。


新も起きる。

「女って自由だな」

「だな」


その声で。

紅羽が目を開ける。

「おはよー」

「……あれ?なんで私ベッド?」


莉桜も起きる。

「ほんとだ…覚えてない……」


2人で顔を見合わせる。

「寝ぼけてた…?」

「酔っ払い?……怖っ」


4人で吹き出した。


朝から。

また笑い声が響いた。


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