君の隣で、私になれた
第7話 関谷新
ーー新side.
それぞれのキャンパスライフ。
新の場合。
お昼。
理工学部の男6人で学食。
「新」
「ん?」
「これ見て」
友達が図面を差し出す。
「ここ合ってる?」
数秒見る。
「違う」
「やっぱり?」
「寸法足りてない」
「あー」
「ここ直せ」
「助かった」
また別の友達が聞いてくる。
「新」
「今度はなんだ」
「この課題、意味が分からん」
「読め」
「読んだ」
「足りない」
「ひど」
結局説明する。
気付けばいつもこんなかんじだった。
別に中心にいるわけじゃない。
目立つタイプでもない。
でも。
困った時はなぜか呼ばれる。
「新って先生より分かりやすい」
「それはない」
「ある」
「ない」
そんなくだらないやり取りをしていると、
「よー!新!」
聞き慣れた陽気な声。
「神崎じゃん」
理工学部の友達が言う。
「どうもー」
「相変わらずチャラいな」
「それ褒めてる?」
「褒めてない」
笑いが起きる。
「新いま暇?」
そう言って目の前の椅子に座る琉生。
「課題」
「真面目か」
「お前が不真面目なんだ」
「ひど」
「事実だろ」
「まぁな」
否定せずヘラヘラ笑う。
「そういえば紅羽からのLINE見た?」
「なんて?」
「今日飲み行くらしい」
「またかよ」
「行く?」
「行かない」
「即答」
「課題」
「真面目か」
さっきも同じような会話をした。
「莉桜も来るって」
「へぇ」
「莉桜いても来ない?」
「関係あるか?」
「ないな」
「いつもだろ」
「たしかに」
琉生が笑う。