君の隣で、私になれた
ーー琉生side.
家まで送って。
一人になった帰り道。
赤信号で車を止める。
今日のことを思い返す。
あんなに怒ったのは初めてだった。
初めてあんな声を出した。
……でも。
一番頭に残ってるのは。
あいつらじゃない。
莉桜の顔だった。
困った顔。
傷ついた顔。
せっかく。
少しずつ笑えるようになったのに。
俺のせいで。
またあんな顔をさせた。
……最悪だ。
好きだから。
近くにいたい。
守りたい。
そう思ってた。
でも。
その気持ちが莉桜を傷つけるなら。
意味がない。
一番大事なのは。
俺じゃない。
莉桜が笑っていられること。
それだけ。
だから少し距離を置こう。
前みたいに。
あからさまに特別扱いするのも。
2人で会うのも。
少しだけ控えよう。
もしその先で。
莉桜が誰かと出会って、恋をして、
幸せに笑えるなら。
……それでいい。
それが一番だ。