君の隣で、私になれた


ーー琉生side.


新と話しながら、ふと隣を見る。


……あ。

莉桜のグラスは空っぽ。


「莉桜、全部飲んだの?」

「飲んじゃった」

ふわっと笑う。


頬。

首。

白かった肌が。

ほんのり赤く染まっていた。

脚も。

ショートパンツから伸びる太ももまで。

少しだけ赤い。


目も少しだけとろんとしている。

……完全に酔ってる。


「大丈夫か?」

「だいじょーぶ!」

返事はちゃんとしてる。

会話も普通。


でもいつもより。

笑う回数が多い。


「暑い……。」

そう言って。

パーカーを脱ごうとする。

中はノースリーブでいろいろ際どい。


「酔ってきた?」

新が笑う。

「んー、ちょっとだけ」

莉桜はふにゃっと笑う。


「暑い。」

脱ぎかけのパーカーから覗く。

華奢な肩と二の腕。

そして赤く染まった鎖骨と……

目のやり場に困る。


「莉桜」

「ん?」

「それ着とけ」

パーカーをまた着せる。

「えー!暑いじゃん」

「いいから着とけ、風邪ひく」


少しだけ不満そうな顔。

でも。

「……はーい」

素直にパーカーを羽織り直す。

「よし。」

肩を軽く整える。

「お父さんみたい」

「誰がお父さんだ」

「琉生」

「黙れ酔っ払い」

笑い合う。


それを見ていた新が。

肉を返しながらぼそっと呟く。

「お前昔から……」

「莉桜にだけ過保護」


「気のせいだろ」

反射で返す。

「そうか?」

新はそれ以上言わず笑った。

……全部、見抜いてる。


しばらくして。

新が立ち上がる。

「氷なくなったから取ってくる」

キッチンへ向かう。


リビングには俺と莉桜だけ。

「……ねぇ」

「ん?」

莉桜がこっちを見る。



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