君の隣で、私になれた
ーーー数日後。
ーー莉桜side.
休日。
紅羽とカフェ。
「ごめんね、急に呼び出して」
「全然!むしろ嬉しい!」
紅羽が笑う。
「で?相談って?」
その一言で。
少しだけ胸が苦しくなる。
コーヒーカップを見つめながら。
ゆっくり息を吐いた。
「……私ね。」
「たぶん琉生のこと好き」
その瞬間。
自分の口から出た言葉に。
自分が一番驚いた。
そして紅羽は驚かなかった。
「そっか。」
ただ優しく笑った。
「でも……」
私は首を振る。
「分かってるの」
「琉生って昔から……」
「恋愛に本気になるタイプじゃない」
「誰にでも優しくて、」
「誰にでも距離が近くて、」
「だから……」
少し笑う。
「きっと深い意味なんてない」
「そう思うのに」
少しだけ目を伏せる。
「……期待しちゃう自分がいる」
「期待したら……」
「傷つくかもしれないのに」
紅羽は。
しばらく何も言わなかった。
そして。
「ねぇ1個だけ教えていい?」
「うん。」
「冬の飲み会あったじゃん?」
「帰りに琉生と莉桜が何か話してた日」
「あの日から……」
「琉生、1回も合コン行ってない」
「……え?」
思わず顔を上げる。
「私も何回か誘ったんだけど」
「全部断られた」
「職場のも全部断ってるらしい」
「仕事?」
「ううん、理由も言わない」
「……。」
胸が少しだけ騒ぐ。
紅羽は続けた。
「あとね。」
「これは私じゃなくて、」
「経済の友達から聞いた話。」
「うん。」
「最近の琉生なんか変わったって」
「変わった?」
「前は連絡先聞かれたら、」
「普通に誰とでも交換してたじゃん?」
「今は断るらしい」