君の隣で、私になれた

第8話 城野紅羽



ーー紅羽side.


それぞれのキャンパスライフ。

紅羽の場合。



「おはよー!」

商学部の教室ドアを開けた瞬間。


「紅羽!」

「昨日はありがとー!」

「次の飲み会いつする!?」

「来週!」

「早い!」

笑い声が上がる。



大学生になって半年。

気付けばどこに行っても知り合いがいた。



「紅羽」

後ろから男友達に呼ばれる。

「ん?」

「昨日のノート見せて」

「嫌」

「なんでだよ!」

「昨日あんたサボってたでしょ?」

「バレた?」

「バレるわ」

「頼むって。ジュース奢るから」

「ジュース?」

「…お昼奢る!」

「よろしい」

周りが笑う。


「紅羽って男に厳しいよな」

別の男子が言う。

「そうだっけ?」

「そう、女子には優しいのに」

「気のせいでしょ」

「気のせいじゃない」

「それより課題おわった?」

「話逸らした」

また笑い声。



ーーその後。

女子グループ。


「今度の合コン来る?」

「行く!」

「即答」

「楽しそうじゃん」

「でも好きな人いなかった?」

「たしかに。あの人どうなったの?」

「あー…もうおわった」

「また!?」

「今度は何??」

「既読無視」

爆笑。


「笑うな」

「だって毎回じゃん!」

「今回は違うと思ったの!」

「毎回それ言ってる!」

男子まで笑い出す。


「紅羽ほんと見る目ないよなぁ」

「うるさい!」

「イケメン好きだからだろ」

「否定できない」

「できないんかい」

また笑い声。

いつもこんなかんじ。



「てか紅羽それ新しいリップ?」

「気付いた!?」

「可愛い!」

「でしょ!今月発売の新作!」

「どこの??」

「今リンク送る」

スマホを取り出す。



ファッション。

メイク。

美容。


そういう話は大好き。



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