君の隣で、私になれた
「あ!!新はっけーん!!!」
聞き慣れた声。
今日はうるさいのが2人も…
学食の入口で手を振ってるのは紅羽。
そのままこっちへやってくる。
「お前うるさい」
「第一声それ?」
「用件は」
「冷た!!」
周りの友達が笑う。
「新、この子にだけ当たり強くね?」
「そうか?」
「そうだろ」
「他の女子より当たり強い」
「気のせいだろ」
「気のせいじゃない」
このやりとりに紅羽も頷く。
「そうそう!みんなの言うとおり!!」
「ほらな」
「でもね、」
そのまま紅羽が得意げに言う。
「新はこれが通常運転だから」
「なんでお前が誇らしげなんだ」
「付き合い長いので」
「長くない」
「細かいことは気にしない」
「気にしろ」
また笑いが起こる。
本当にこいつはよく喋る。
うるさいし。
騒がしいし。
面倒なことも多い。
なのになぜか一緒にいてわりと楽。
そんな関係だった。
気付けばいつもそばにいるやつ。
それだけだった。