Hidden love.
退勤間近、デスク回りを整理しながら、メールをチェックしている時だった。私のデスクの内線が鳴り、すぐに受話器を手に取る。
「はい、椿です」
『あ、俺だけど』
その声を聞いた瞬間、がちゃん! と勢いよく音を立てて、受話器を置いてしまった。
あ、しまった。電話切れちゃった。
相手は言うまでもなく大樹で、動揺しすぎて電話を切ってしまった。何の話か気になっていると再度、内線が入る。深呼吸してから、もう一度受話器を手に取る。
「…何か御用ですか。社長」
『電話何で切ったんだよ』
「受話器に虫がついてて…」
『どんな言い訳だよ』
自分でも呆れたくなるような嘘に、頭を抱えそうになる。自分がこんなバカみたいなことを言うと思っていなかった。
『社長室来てほしいんだけど、来れる?』
「…何で?」
『話したいから? 退勤後、来てくれる?』
「…わかった」
そう返事をすると『また後で』と言い、内線が切られる。それから数分程度で、退勤時間を迎えると、そのまま席を立ち、社長室へ向かう。
何の話か想像もつかない。大樹の考えることはよくわからないからだ。想像がつかないというより、何を言い出すか、どこまで予想を超えてくるか。
少し緊張しながら、オフィスを出て社長室に向かおうとすると、向かいから航平が歩いてくる。目が合うと、明らかに敵意むき出しの表情をしており、私は何も言わず通り過ぎるつもりだった。
横を通り過ぎようとした時、強引に腕を掴まれ、航平の方に引き寄せられる。
「はい、椿です」
『あ、俺だけど』
その声を聞いた瞬間、がちゃん! と勢いよく音を立てて、受話器を置いてしまった。
あ、しまった。電話切れちゃった。
相手は言うまでもなく大樹で、動揺しすぎて電話を切ってしまった。何の話か気になっていると再度、内線が入る。深呼吸してから、もう一度受話器を手に取る。
「…何か御用ですか。社長」
『電話何で切ったんだよ』
「受話器に虫がついてて…」
『どんな言い訳だよ』
自分でも呆れたくなるような嘘に、頭を抱えそうになる。自分がこんなバカみたいなことを言うと思っていなかった。
『社長室来てほしいんだけど、来れる?』
「…何で?」
『話したいから? 退勤後、来てくれる?』
「…わかった」
そう返事をすると『また後で』と言い、内線が切られる。それから数分程度で、退勤時間を迎えると、そのまま席を立ち、社長室へ向かう。
何の話か想像もつかない。大樹の考えることはよくわからないからだ。想像がつかないというより、何を言い出すか、どこまで予想を超えてくるか。
少し緊張しながら、オフィスを出て社長室に向かおうとすると、向かいから航平が歩いてくる。目が合うと、明らかに敵意むき出しの表情をしており、私は何も言わず通り過ぎるつもりだった。
横を通り過ぎようとした時、強引に腕を掴まれ、航平の方に引き寄せられる。