Hidden love.
「挨拶は早めに行くよ。ご両親はきっと心配もしていると思うから。婚約破棄のこともあって、清花のこと」

「…うん。ありがとう」


 両親とは会えていない。私が結婚する日のことを楽しみにしていたのに、結局結婚の話が無くなったことが、私のせいでは無いとは言え、なんとなく申し訳なくて。

 連絡はしていたけれど、思ったより元気だから心配はしないでねと送ったっきり、会いに行くことも出来ていなかった。

 それだけしか説明がないから、きっとすごく心配したと思う。航平の両親からは弁護士を伝に連絡が来ていた。

 手紙でうちのバカ息子が申し訳ないという、そんな気持ちが綴られていた。檜山さんとの結婚を決めていたくせに、両親には何も説明していなかったところが航平らしいなとも思った。

 いろいろと、私も前を向いていかなければならない。だから、会いに行かないととは思っていた。


「両親に、いつ頃都合がいいか聞いてみるね」

「うん。平日でも予定を空けるから」

「父は普通の会社員だし、母は専業主婦だし、土日になると思うけど」

「わかった」


 こんなに不安がないのは久しぶりかもしれない。大樹への信頼と安心感が、私には落ち着ける。
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