レディ・マーメイド
クリスマスイブ
そしてやってきたクリスマスイブ。
「樹莉ちゃーん、早く行こう。ウッディーさん待ってるよ、きっと」
仕事を終えて更衣室で着替えると、静香はウキウキと樹莉の手を引く。
「先輩、何度も言うようですが本当に違うんです」
「なにが? あっ、ほら! やっぱりもうウッディーさん来てるよ」
「……ええ、でしょうね」
亜紋とは特に今夜の約束はしていなかったが、それはつまり黒木を迎えに行かせるという意味に違いなかった。
「じゃあねー、樹莉ちゃん。楽しんできてね。メリークリスマス!」
「メリークリスマス。先輩も、すてきなイブを」
手を振って別れると、樹莉は黒木に挨拶する。
「こんばんは、黒木さん。クリスマスイブなのにすみません」
「こんばんは、樹莉さん。俺はなんの予定もないから構わないよ。ほら、寒いから乗って」
「はい、ありがとうございます」
エアコンの効いた車内にホッとしていると、滑るように車を発進させた黒木がミラー越しに笑みを浮かべた。
「亜紋さん、今夜はもう帰ってるよ」
「えっ、もう? まだ7時ですよ」
「気合入ってるみたいだね。ちなみに神谷さんも妙に張り切ってて、樹莉さんをまずはゲストルームにお連れしろって言われてるんだ」
「どうしてですか?」
「それはまあ、あとのお楽しみ。とにかく樹莉さん、今夜は張り切る二人につき合ってね」
はい、と返事をしつつ首をひねる。
だがその言葉の意味はすぐにわかった。
「樹莉ちゃーん、早く行こう。ウッディーさん待ってるよ、きっと」
仕事を終えて更衣室で着替えると、静香はウキウキと樹莉の手を引く。
「先輩、何度も言うようですが本当に違うんです」
「なにが? あっ、ほら! やっぱりもうウッディーさん来てるよ」
「……ええ、でしょうね」
亜紋とは特に今夜の約束はしていなかったが、それはつまり黒木を迎えに行かせるという意味に違いなかった。
「じゃあねー、樹莉ちゃん。楽しんできてね。メリークリスマス!」
「メリークリスマス。先輩も、すてきなイブを」
手を振って別れると、樹莉は黒木に挨拶する。
「こんばんは、黒木さん。クリスマスイブなのにすみません」
「こんばんは、樹莉さん。俺はなんの予定もないから構わないよ。ほら、寒いから乗って」
「はい、ありがとうございます」
エアコンの効いた車内にホッとしていると、滑るように車を発進させた黒木がミラー越しに笑みを浮かべた。
「亜紋さん、今夜はもう帰ってるよ」
「えっ、もう? まだ7時ですよ」
「気合入ってるみたいだね。ちなみに神谷さんも妙に張り切ってて、樹莉さんをまずはゲストルームにお連れしろって言われてるんだ」
「どうしてですか?」
「それはまあ、あとのお楽しみ。とにかく樹莉さん、今夜は張り切る二人につき合ってね」
はい、と返事をしつつ首をひねる。
だがその言葉の意味はすぐにわかった。