モテ男の北原くんは、報われない恋をしている
そう指摘され、笑顔で誤魔化しながら北原の肩を叩く。
「まぁ、元気だしなよ」
「別に落ちこんでねぇ」
「吉野先輩の代わりに、私がお店につき合ってあげるよ」
「なんで上からなんだよ」
そんな憎まれ口を叩き合いながら、私たちは仕事の後に食事に行った。
到着したのは、路地裏にある看板を掲げていない隠れ家的なイタリアン。
暗めの照明はムードがあり、内装もとてもスタイリッシュ。
一皿ずつサーブされる料理は美しいうえにおいしくて、半年先まで予約が埋まっているというのも納得の素敵なお店だった。
「本当なら吉野先輩がこの料理に感激して、かわいい笑顔を浮かべているはずだったのに。そしてそれを北原が、愛おしそうに見つめているはずだったのに……っ!」
テーブルにつっぷし拳を握りしめる私を見ながら、北原はあきれたように口を開く。
「お前、吉野先輩に相手にされない俺を見るたびよろこぶよな」
「うん」
迷わずうなずくと、北原は心底嫌そうな顔をした。
「否定しろよ」
「だって、好きなんだもん」
「なにが」
「報われない男を観察するのが」
「最低だな」
「まぁ、元気だしなよ」
「別に落ちこんでねぇ」
「吉野先輩の代わりに、私がお店につき合ってあげるよ」
「なんで上からなんだよ」
そんな憎まれ口を叩き合いながら、私たちは仕事の後に食事に行った。
到着したのは、路地裏にある看板を掲げていない隠れ家的なイタリアン。
暗めの照明はムードがあり、内装もとてもスタイリッシュ。
一皿ずつサーブされる料理は美しいうえにおいしくて、半年先まで予約が埋まっているというのも納得の素敵なお店だった。
「本当なら吉野先輩がこの料理に感激して、かわいい笑顔を浮かべているはずだったのに。そしてそれを北原が、愛おしそうに見つめているはずだったのに……っ!」
テーブルにつっぷし拳を握りしめる私を見ながら、北原はあきれたように口を開く。
「お前、吉野先輩に相手にされない俺を見るたびよろこぶよな」
「うん」
迷わずうなずくと、北原は心底嫌そうな顔をした。
「否定しろよ」
「だって、好きなんだもん」
「なにが」
「報われない男を観察するのが」
「最低だな」