モテ男の北原くんは、報われない恋をしている
あくまで私は脇役で、物語のヒロインのように愛されたいなんて思ったこともない。
そう説明すると、北原が「なんで?」と私を見る。
「お前、普通にかわいいし、そこそこモテるだろ」
いつも私に対して憎まれ口ばかり叩いてるくせに。彼らしくない言葉に、咳き込みそうになる。
「いや、モテないよ」
「気付いてないだけだろ」
「そうやってお世辞を言って、おごらせるつもりでしょ」
私の指摘に、北原は「ばれたか」と笑った。
むっとして、膝の上にあったナプキンを投げつける振りをする。北原は肩を揺らして笑ってから、はーと息を吐き出した。
「ほんっと。お前といると、気が楽だわ」
「え?」
「気を使わなくていいし、女扱いもしなくていいから楽」
「なにそれ。貶してる?」
思い切り顔をしかめると、北原は「いや」と首を横に振る。
「今井はほんといい奴だから、優しい男と付き合って幸せになってほしいけどな」
ひとり言のように自然な口調でつぶやかれ、心臓が大きく震えた。そんなことを言われたら、なんて返事をすればいいのかわからなくなる。
その沈黙を破るように、私のスマホが震えだした。
そう説明すると、北原が「なんで?」と私を見る。
「お前、普通にかわいいし、そこそこモテるだろ」
いつも私に対して憎まれ口ばかり叩いてるくせに。彼らしくない言葉に、咳き込みそうになる。
「いや、モテないよ」
「気付いてないだけだろ」
「そうやってお世辞を言って、おごらせるつもりでしょ」
私の指摘に、北原は「ばれたか」と笑った。
むっとして、膝の上にあったナプキンを投げつける振りをする。北原は肩を揺らして笑ってから、はーと息を吐き出した。
「ほんっと。お前といると、気が楽だわ」
「え?」
「気を使わなくていいし、女扱いもしなくていいから楽」
「なにそれ。貶してる?」
思い切り顔をしかめると、北原は「いや」と首を横に振る。
「今井はほんといい奴だから、優しい男と付き合って幸せになってほしいけどな」
ひとり言のように自然な口調でつぶやかれ、心臓が大きく震えた。そんなことを言われたら、なんて返事をすればいいのかわからなくなる。
その沈黙を破るように、私のスマホが震えだした。